聞かせておくれよ、お前の旋律を。

得意げにピアノを弾くお前が好きだった。

音色に癒されて、幸せだったよあの頃は。

けどお前は変わってしまった。

知らないお前になってしまった。

お前はピアノに近づくことさえなくなった。

夜の繁華街を仲間と練り歩くお前を見た。

俺を見て、お前は気づきもしなかった。

ヤバイ取引や薬に手を出して何が楽しいんだ。

お前は俺の手を掴んで言った。

「そんなにあたし可愛い?ならお小遣い頂戴よ」

涙が一筋流れた。

お金を出してお前が元に戻るなら幾らでも出そう。

ひと月後に見たお前は刑務所みたいなところにいた。

暴れて、理性を失ってて。

弾き鳴らしておくれよ。

元のお前に戻っておくれよ。

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