信じられない…人なんて。裏切りしか知らない、醜い生き物。みんな同じ。みんな一緒。己の為なら簡単に人を傷付けられる。なんて最低な生き物なの?どうしてこの世に生まれたの?どうして私は人間なの?
きっと私も誰かを裏切り己を守って来たに違いない。最低だ。共に歩むなんて無理なんだ。人は一人で生きている。何が人は助け合わないと生きていけないだ。元に人は仲間を蹴落とし生きている。
私は人間。醜い人間。回りも人間。汚い人間。ああ私は人間。誰にも会いたくない。自分が醜いと分かってしまうから。もういい。このまま…このまま…奈落のそこへ落ちたい…

「生まれたのに?」

え?

「この世に生まれたのに死にたいなんて…馬鹿も程々にしたら?この世界は生まれることも出来ず存在すらなかった者たちが沢山いるんだ。お前がしようとしている行為はそのもの達への侮辱だ。それこそ最低だね。それも分からない?」

あ…ぁ…

「生まれたことを呪うかい?裏切ったものたちを呪うかい?それとも己を憎むかい?生きる希望を無くして…だからどうしたの?確かに人間とは矛盾の塊…だけど人を慈しみ…愛し…敬うことができるのは生き物だけだよ?そして色々考えたり言葉にして…相手を考えることが出来る…それが人間だよ?他にも人間にしか出来ないこと…生き物にしか出来ないことまだまだ沢山ある。そんな人間として生まれてきたことを呪うなんて馬鹿も対外にしろってこと…僕は言いたいわけ。分かる?生きる理由が必要なら僕を理由にしろ。僕のために生きろ。」

誰?

「僕は君の片割れになる存在だったもの」

私は病院にいた。隣には泣いている母親と笑顔で笑いかける父親がいた。「助かったんだよ」と母は途切れ途切れに訴えていた。

「ゆう…き…」

私は泣きながらその名を呼んだ。

後から知ったけど私には双子の弟がいたらしい。生まれる時…既に鼓動は止まっていたらしいのだ。私は助けられたのだ。私は生きる希望を取り戻した。苛めにあっていた学校は転校し田舎町に引っ越した。セクハラを繰り返していた教師は捕まったらしい。私を苛めていた生徒は詐欺で捕まり麻薬も出てきて少年院で生活を送っている。町内会長はお金を悪行していたことがバレ今は逃亡中だと母親から聞いた。私には彼氏が出来た。幸せだ。本当に幸せだ。そういえば最後に彼は何かを呟いていた気がする。

「あと百年後くらいに…また会おうぜ」

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